若い血を入れて若返る;吸血鬼的アンチエイジング法
若い血を取り入れて若返るとは、チームスポーツや組織の活力を維持するために新しいメンバーを入れることのたとえとしてよく言われる言葉だ。しかし最新の研究によると、現実に体内の血を若い個体の血と入れ替えると若返るのだという。
CNN記事;若い血液で若返り? マウス実験で確認
(2014.05.06 Tue posted at 16:14 JST)
この記事によると若い個体の血液に多く含まれる特殊なタンパク質を、年老いた個体に注入すると若返るのだという。さらに、このタンパク質だけを注入するよりも、循環系を結合して若い血を老いた個体に注入して循環させる方が効果があるという。
まるで昔話に出てくる、魔法使いが若い娘の血を抜き取って飲むことで不老不死を得る、あるいは若い娘の生き肝を食って若返る様な話だが、この研究成果を実際に利用するものが出てくることを考えると、おぞましい情景がいくつか浮かんでくる。
まず比較的ましな方は、熟年女性のアンチエイジング用に若い女性の血を買い集めて輸血する商売が出てくることだ。これはすぐに、若い女性や若者を誘拐監禁して血液源として利用する犯罪行為に繋がりうる。SF的には、犯罪者を刑罰として血液源に利用するなどもあり得る。
もっとおぞましいのは、顧客の細胞からクローンを作り血液源として利用することだ。クローンをいくつも作れば血液だけでなく、移植用臓器の供給源としても利用できる。大金持ちの女性が自分のクローンと並んで横たわって血液を入れ替えている情景などは、ダークSFが好きな米国映画界がすぐに映像にしそうなおぞましい光景だ。
輸血によるアンチエイジングなどが流行しないことを祈る。
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