酷すぎるココログの新サービス
今月から提供され始めた「新アクセス解析サーービス」の内容が酷すぎる。来訪者に関する情報をわかりやすく集計解析するという触れ込みなのだが、担当者に質問をしてみたりあちこちにある説明を読んだりした結果、新解析サービスのいい加減さにあきれてしまった。
たとえば来訪者の性別という分析では、使用している端末が女性向け商品であればその来訪者が女性であると「推定」し、男性向け商品であれば「男性」だと判断する。そして男女共用機種の場合は分析対象から除外するのだという。これでは来訪者の性別の大半が女性になっているのは当然だし、そんな数字を来訪者性別の解析結果ですと提示されても無意味でばかげているだけだ。さらに年齢や来訪者のリテラシーという項目もあるが、こちらは全くの当てずっぽうのようだ。
また、アクセスがあった地域という項目があるが、これも表示されているパーセンテージと地図の塗り分けが全く一致していない(下図)。表中の数字は訪問者数の比率で、塗り分けは各都道府県の人口に対する訪問者の比率だというのだが、そんなデーターに意味があるのだろうか?素直に訪問者数を表示する方が意味がある。さらに言えば、アクセスに使用されたサーバーの設置場所が全て分かっている訳ではないようなので、比率の集計から除外されている物がかなりありそうだ。もっとも私のように、接続回線業者がサーバーを置いている場所が居住地から遠く離れた他県である例まであることを考えると、アクセス場所の分析と言う概念自体の意味が怪しくなってくる。
さらに、来訪者の所属組織という項目もあるが、これもURLを見れば一目で分かる組織(官公庁、大学、大手企業など)の多くが除外されている。恐らく解析に使用するURLのデーターベースがごく貧弱な物で、これに含まれていないURLは集計から除外しているのだろう。また、新サービスではURLが表示されなくなるので、ブログ作者は来訪者情報をありのままに知ることができなくなる。
それやこれやで、「新アクセス解析サービス」は全く信用できない状態だし、むしろブログの著者をミスリードする物にしかなっていない。あまりにも酷すぎるので一旦サービスを中止し、ブラウザ送信してくるデーターがどの程度利用できるのか、そしてそれによってどのような分析を行う事ができ、得られる結果が意味のある物であるかと言うところから再検討をすべきだ。
現状ではシーズ先行商品開発の体表的な悪例になりそうだ。
会社の事業方針会議でこんな内容の解析に基づくプレゼンをしたら、本人も上司も「ショムニ」行きが避けられないですぞ。ニフティさん。
« 追い詰められる猪瀬氏 | Main | 猪瀬氏辞任 »
« 追い詰められる猪瀬氏 | Main | 猪瀬氏辞任 »
Comments