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February 19, 2013

韓国時代劇を見ると北朝鮮が分かる

学校では教えない他国の歴史や過去の社会制度、風俗などに興味があるので、外国の時代劇には興味がある。

その一環として韓国時代劇もいくつか見てきたが、李王朝時代と今の北朝鮮には共通性があることに気がついた。それは現在の北朝鮮には李王朝時代の身分制度が色濃く投影されていると言うことだ。その見地に立つと、現在の北朝鮮の支配者たちが何を求め、何を守ろうとしているかが見えてくる。

李王朝時代の朝鮮は、日本の江戸時代までと同様に厳格な身分制度があった。最高位は王族であり、それに次ぐのが王族と姻戚関係にあるものや豪族などからなる有力貴族の階級であり、それに続くのが官僚や武人を構成する両班と言われる身分の者達だ。さらにその下には平民階級がありさらにいくつかに分けられる。そして、両班以上とその下の身分とは厳密な仕切りとなっていたようだ。これは日本の身分制度で、武士階級とそれ以外の農・工・商からなる平民階級とは厳密に仕切られていたが、平民階級間ではいちいち届け出て許可を得なくても移動できたことに似ている。

それはともかく、韓国時代劇の大部分は王宮での権力闘争を主題としている。誇張されているのだろうが、勝たなければ一族の死という凄惨な権力闘争が劇中では展開される。そして、その中で生き残りを図る有力者たちがどのような思考方法でどのような行動をとっていたのかが、北朝鮮の権力者たちの行動を理解するうえで実に参考になるのだ。

たとえば、現代の北朝鮮でも李王朝時代の身分制度がそのまま当てはまる。金一族が王族であり、その姻戚に連なる者達と党中央の幹部たちが有力貴族であり、その他の幹部や党員が両班に相当する。そして党員以外は各種の平民階級となる。

そのような見方をすると、現在の有力貴族たちがどのように金一族を利用して権勢を守ろうとしているのかが見えてくる。そして、かつての国王や王族同様に金氏やその一族の行動が、取り巻きたちによってどのように制約されているのかも見えてくる。さらに時代劇からは、民衆を制御する為にいかに大義名分が用いられ、国王を美化して反発する者達を押さえ込もうとするのかがわかり、それがそのまま現在の北朝鮮で踏襲されているのも見える。

つまり、韓国時代劇の世界を現代の北朝鮮に投影することで、北朝鮮の権力者たちの行動が予測できるのだ。

なお時代劇では、王が死去して新王が立つと、新たに権勢を得た者達によって先王の取り巻きが粛正されて殺されたり追放されたりする。これは現在の韓国大統領の代替わり時にそのまま再現されているように見える。日本でも同様に、平安時代以来の権力システムが今もなお生き残っているのではあるが・・・・。

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