手順前後
田中真紀子氏がまたやってしまった。
大学設置の手続きが気に入らないから認可しないのだそうだが、これは囲碁や将棋で言う手順前後で大失策と言って良いだろう。混乱を起こさずにシステムを変えたいのであれば、通常はすでに出ている答申を尊重して処理した後、システムを変更するだろう。
それを待てないのが田中氏らしいとも言えるが、これでは「自分の権力を官僚に見せつけたかったからだ」と陰口を言われも致し方ないだろう。官僚を権力で威圧しようとするのは、田中氏だけでなく最近の政治家に多く見られることだが、官僚は日本最大の政策立案やそのための調査組織でもあり、最大のシンクタンクとも言える。それを自分の道具として使いこなせるかどうかが政治家の手腕の見せ所だ。
どんな管理職でも、部下に背を向けられたら思うような仕事はできない。部下をいかにして信服させ(手なづけてと言ってもよいが)、自分の意志に従わせるかが上に立つものの考えるべき事で、それは古代の王者でも現代の組織の統率者でも同じだ。
追記(2012/11/06);田中氏と文科省の両方から事実上の敗北宣言が出たようだが、あれこれ取り繕ってごまかそうとしている点が見苦しい。素直に自分の誤りを認めないのも今時の政治家や高級官僚らしいと言うべきか・・・・。
追記(2012/11/07);事務方の官僚達が何とか取り繕おうとしたが、結局は無条件全面降伏に追い込まれてしまった。
彼女に限らないが、与野党を問わず周りが見えない政治家が政界に氾濫している。ど近眼で狭視野では政治家は務まらない。メディアが煽る任期に踊らされて、そんな政治家に選挙で投票する有権者の責任でもあるのだが・・・・・。
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