ハリケーン「サンディ」;暴風被害の日米差
米国東北部では、ハリケーン「サンディ」によって大きな被害が出ていると報じられている。だが報道された被害を見ていると、日本の台風被害とは大きく様相が異なるようだ。
日本での台風被害は大雨による河川氾濫や土砂崩れが大きな比率を占めるが、米国のハリケーン被害では海岸部の高潮による被害が大きいようだ。写真によってはまるで津波の後のような光景もある。これは海岸線の大部分が堤防で守られている日本と、堤防が無い渚近くまで住宅が建ち並んでいる米国との居住環境に対する感覚の違いに原因があるのだろう。
海が荒れて海岸線に高波が押し寄せることが多く高潮も頻繁に発生する日本では、米国のように渚近くに住宅を建てて住むことは特別な地形の場所以外では考えられない。しかし米国では、高波や高潮が襲ってくるような時化が少ないので、堤防のない海岸の渚近くに住むことに危険を感じないのだろうし、広々とした快適な眺めを優先して堤防を作ることは気に染まないのだろう。
また暴風に対する建物の強度基準が日本より弱いのか、コンクリートや煉瓦作りの日本では壊れることが考えられないような建物も被害を受けていいるようだ。最大風速35m程度とのことだが、これも台風級の暴風が滅多にやってこないためだろう。
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