サッカーと柔道と
今回のオリンピック序盤の成績を見ると、サッカーと柔道とが対照的だ。特に韓国に大きく水をあけられ、金メダルを男女併せて一つしか取れなかった柔道の不様ぶりが目立つ。
柔道について言えば、オリンピックの大会ごとに成績の低下が進んでいる。これは競技団体の体質が原因かもしれない。これまで税金による強化を当てにして、選手を過保護にしていたのではないだろうか。緊張して実力が出せないなどという言い訳も頻繁に聞くが、それでは国の代表に相応しい一流選手とは言えない。緊張しても全力が出せる精神面の強さがあってこその一流選手なのだ。
柔道に較べるとサッカー選手たちの精神面の強さが際立っている。男女ともチャンスがあればどんどん外国のチームに出て行き、外国の一流選手と日常的に戦っている。これがタフな試合で勝利し、準決勝まで進めた精神面の強さの原因だろう。
外国選手に対する日本の柔道選手の弱さを改善するには、サッカーにならって選手をどんどん外国に行かせるとよい。外国で長期間大会を渡り歩かせるのだ。生活費の一部を援助するが、不足分は外国の道場で柔道を指導するなどのアルバイトで自分で稼がせる。それくらいの事をしなければ、日本の柔道選手の精神的な弱さは改善できないのではないだろうか。
準決勝まで進出したサッカーチームだが、男女ともこれからの相手との実力は差がない。ほんの些細な運不運が勝敗を分けることになるかもしれない。しかし、精神的な強さがそれを乗り越えて勝利を引き寄せる。我々も強い精神力を持って応援することにしよう。
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