またも離党先送りの小沢氏
輿石氏との会談を口実にして、またも離党を先送りした小沢氏。増税法案の衆院採決後は直ちに離党すると称していたが、採決後は今後検討するになり、今度は参院採決後に検討すると言いだした。事実上離党を取り下げたと言っても良い。
小沢氏も、離党が自分の政治生命を絶つことに繋がりかねない(恐らく確実に繋がる)ことは十分承知のはずだ。また選挙に必要な3バンを持たない為、内心では離党したくない造反派を、どこまで自分の元に引き留められるかという問題もあるだろう。離党に追随する者が少なければ、小沢氏の政治生命は確実に絶たれる。
政治資金疑惑で企業献金が大幅に減り、個人献金を隠れ蓑にした迂回企業献金に対する監視も強まっている。小沢氏の拠り所である札束の厚みは確実に減っているはずだ。そして小沢チルドレンの多くは小沢資金が頼りだ。単なる資金目当てでも追随者が多い方が体面は保てるが、多ければ肝心の資金供給が十分にできなくなるというジレンマがある。逆に少なければ、小沢氏と追随者たちにとっては致命的だ。
従って当分は、輿石氏の仲介を口実にして何かが起きるのを待つ離党先送りが続くだろう。しかし、その仲介も党内からの「輿石氏は何をしているのか?」あるいは「輿石氏は離党先送りに協力しているだけだ」という声が強まれば続けられなくなる。既に、小沢氏にはさっさと出て行ってもらう方が良いと言う声が出始めているからだ。
離党しても小沢氏を拾う政党はもう無いだろう。大政党は言うに及ばず、小政党にとっても金のない小沢氏を拾う事によるメリットがないからだ。先送りしても小沢氏にとっての展望が開ける可能性はほとんど無い。現状では離党を口にすること以外、何かできる余地も小沢氏にはほとんど無くなった。小沢氏はもう、回復不能なところまで追い詰められている。
追記(2012/06/29)
今日もまた小沢氏は離党を先送り。この週末の間考えるとのことだが、月曜にはまた輿石氏との会談があるとのこと。ただダラダラと会談を繰り返す輿石氏への批判も高まりそうだ。そこでもまた先送りができるかどうか・・・・・。
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