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May 19, 2012

トンデモ科学者の疑問(宇宙編11);ブラックホールの嘘

昼食後うつらうつらしている時、「ブラックホールは重力が強いので光も脱出できない」というのは嘘とまでは言えないにしても不適切であることに気がついた。

なぜならば、光(光子でも良いが)には質量がないのでそれ自体は重力による影響は受けないからだ。強い重力が働いている場所で光の進行方向が曲げられるのは、光が伝播する空間の性質が重力の影響を受けるからだ。よくある俗な説明を引用すれば、「空間が重力によって引き延ばされ、光が伝播する道のりが長くなるので」と言うことになる。

これを実在の媒質に置き換えて表現すると、「重力が強い部分は媒質の密度が高いため屈折率が高い」と言える。「屈折率=真空中の光速÷その媒質中の光速」であるので、光は屈折率が高い側つまり大重力の側に曲がることになる。これが重力によるレンズ効果だ。

ここで屈折率の変化率が極度に大きい場所の内側で光を発すると、等屈折率面に厳密に垂直な光以外は重力が強い側に進路を曲げられてしまい外には出られなくなる。厳密に垂直なという範囲は屈折率の変化率と変化がある範囲しだいだが、変化率が大きければ大きいほど外に出られる角度のずれの範囲が狭くなり、出られる光の量が減少する。そして変化率が無限大になるブラックホールでは、外に出られる光の量が無限小になる。これがブラックホールから外に光が出られないことの原因であり、出られないと言うことの正確な表現だ。

つまり、ブラックホールから光が出られないのは脱出速度が光速より大きいからではなく、重力勾配が極度に大きいからと言うのが正しい表現だろう。

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