子供向けの広報活動
国内外の様々な機関のサイトを見ていて感じるのは、日本と欧米との間で子供向けの広報活動に質・量とも大きな差があることだ。欧米、中でも米国の機関は、公設民間を問わず大きな精力をつぎ込んで、魅力的で分かりやすい子供向けページを設けている。特に、日本で言えば小学生に相当する年齢層を対象とする部分で大きな努力が払われている。
それに較べると日本の機関は公設民間とも著しく見劣りがする。これは、子供のうちから様々な専門分野に関心を持たせることの価値についての、社会的意識の違いからくるものではないだろうか。それが子供に対する広報活動の質や量に現れているのであろうと考える。
これは、別の見方をすれば子供の育成に関する社会的意識の問題とも言える。とにかく入学試験で良い成績を取り、大学に入りさえすればそれで良しとして終わってしまう日本の教育の現状を反映しているとも言える。
さらに別の見方をすれば、これは試験勉強が大変だから学習内容を減らして子供に楽をさせようとする「ゆとり教育」の根底にあるものとも共通性があると思う。子供が関心を持たなければならない分野を狭めることが、子供に楽をさせることであり良いことであるという誤った「思いやり」がそこにある気がするのだ。
それよりもむしろ、世の中には様々な分野があることを教え関心を持たせる。そしてその中から、子供自身が興味を持てる分野を見つけることを助ける。その方が子供のためになる様に思えるのだ。
もっとも、子供が一流企業に就職することが親の名誉であり、そのことに満足すると言う世の中の風潮から変えて行かなくてはならないのかもしれないが。
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