MD生産終了
とうとうMDの生産が終了するそうだ。カセットテープを後継するものと期待されたが、商品としての寿命は短かった。
その最大の原因は著作権保護機能が原因の使い勝手の悪さだろう。コピー防止機能は悪いとは言い切れないが、自分の演奏を録音した場合など、著作権が自分に属する場合でも自由に複製できないのは商品の欠陥としか言いようがなかった。
その結果、十年もたたないうちに登場したICレコーダーの価格が低下するとあっという間に駆逐されてしまった。
登場した当初のICレコーダーは会議などの録音を目的とした物で、容量も音質も音楽鑑賞には向かない物だった。しかしその後、メモリーが安くなり音質も良くなると、その使い勝手の良さが支持された。当初は無かった著作権保護機能も後に追加されたが、自分の演奏やお稽古事のメモ録などでの使い勝手は損なわれなかった。これが、ICレコーダーがカセットレコーダの後継となり得た最大の理由だろう。
その点から言えば、MDは著作権保護ばかりを優先し、ユーザーの利便性を無視した商品企画によって失敗した例といえるだろう。
追記(2011/08/09);
MDは記録自体は20年以上の耐久性があると考えるが、ハブを両面テープで接着しているため、高温多湿環境では保存中にはがれてしまうこともあり得る。早めにCD系の記録メディア等にバックアップしておくことをお勧めする。
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