そろそろ
大味な打撃と外野手の弱肩で逆転負けをくりかえす巨人。そろそろ例の老人から不平が出てきそうだ。
これまで巨人を勝たせることを至上命令としてくりかえしてきた日本プロ野球のルール変更。国際化の波に抗えず、ボールを変更した結果、機動性と強肩野手を備えたチームの好成績が目立つ。それと対照的に、長距離打者を並べてホームランで勝つチーム作りばかりをしてきた巨人の不振が際立っている。そろそろ老害爺さんからボールが悪いとの不平が出る頃だ。
確かにホームランは野球の醍醐味の一つではあるが、それだけではつまらない。俊足と強肩がもたらすスピード感も重要だ。今年好成績を上げているチームにはそれが見られる。
さらに良いことに、ピッチャーが強気で攻めるようになったことも試合をおもしろくしている。これは副産物として試合時間の短縮ももたらしている。昨年までのピッチャーがやたらに間合いを取り、ぐずぐずと逃げ回っていたことと較べると、試合の緊張感も高まった。
これに対し、昨年までの試合球は芯を外してもホームランになるため、打者は正しく芯でとらえる技術を磨かずに来たように見える。これが打者の打撃技術の低下を招き、今年の投手優位をもたらしているのだろう。ただしこの状態は、打者が芯でとらえる技術を磨けば、かなり変わるだろう。
いずれにしても、腕力だけに頼る長距離バッターはもう通用しなくなった。プロ野球人気の回復のためにも、巨人が根本的にチーム作りを見直すことを進める。
Comments