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June 05, 2011

古事記

一週間ほど前から「古事記」を読み始めている。理由は、神武東征の背景が突然気になり始めたからだが、そのためには「日本書紀」と読み比べてみなければとこちらも買い込んではある。「古事記」を先にしたのは、こちらのほうが短くて読みやすそうだという単純な理由。

現在、「上つ巻」と「中つ巻」をざっと読んだところだが、あちこちにつじつまが合わないところがあるし、東征の背景もほとんど書かれていないので、詳細に読み返す必要がありそうだ。

それにしても、神々や天皇の祖先たちの振る舞いにはあきれるところも多い。特に用便中の女性に忍び寄って性器をついた後レイプしたり、トイレに押し入って用便中の女性をレイプしたり、人妻に横恋慕してレイプしたが、彼女が夫と逃亡すると追っ手をかけて殺すなど、その変質ぶりにあきれる者も少なくない。

また、瞬間湯沸かし器並にキレ易いものも多く、虚偽の報告や風説、伝聞などで逆上して、裏取りをせずに親族や豪族を殺す例も多い。

「国譲り」についても、「天照大神」の言い分に高天原の神々の全てが同意したわけではなさそうなくだりがある。「素戔嗚尊」の子孫が営々と開墾を続けた結果地上が豊かになっていると聞いて、「これは自分の子孫が治めるべきだ」と身勝手な主張で使いを二度出したが、いずれも出雲が気に入って住み着いてしまい役目を果たさなかったなどの記述がある。また、使者の格がだんだん下がっているようで、神々の一部や使者が乗り気でなかった様子が伺える。

それはおくとして、「ヒコ」、「ヒメ」などの表記が何種類もある。「太安万侶」が書いた序を読むと伝承の誤りをただし、表記も統一したとあるので、これは「古事記」以前にその表記が定着していたためなのだろう。違いに意味があるのか、あるとすればどのような理由なのかに興味があるが、これはもう学者の研究課題クラスかもしれない。

いずれにしても、何度か通読して「日本書紀」とも読み比べなければならない。現代語訳だけでなく、原文も読まねばならないので非常に時間がかかる。

「古事記」;岩波文庫版、倉野憲司校注、第79刷(2010年6月4日)

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