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June 2011

June 30, 2011

操業日振り替え

電力不足対策で、製造業大手を中心に操業日を終末に振り替える動きが出ている。この報道を見て、私の若い頃を思い出した。

私が就職した昭和40年代後半、大気汚染が深刻化して大都市は光化学スモッグに悩まされていた。光化学スモッグは紫外線が強い盛夏の日中にひどくなるので、昼近くになると光化学スモッグの注意報や警報が頻繁に出された。

光化学スモッグは肺癌や喘息の原因になるので、注意報や警報が出ると火力発電所やボイラーを持つ事業所は、地方自治体からボイラーの稼働削減が要求された。このため、事業所は電力や蒸気不足から操業の部分的、あるいは全面的な停止に追い込まれることが多発した。私が勤務していた化学工場では、操業の即時停止や変更は不可能(化学反応は急には止められない)ので、ボイラーの稼働率を低く設定して操業計画を立てる様なことも必要だった。もちろん、当時普及し始めたばかりのクーラーは、必要不可欠ではないとして全面停止だ。

これを避ける為、地方自治体や電力会社から大規模な事業所に対して、週末に操業して平日に休止する操業日振り替えが要請され、多くの企業がこれに応じた。振替期間は7月はじめから9月中旬までが多かったと思う。レジャーに出かけるのに都合がよいと喜ぶ者もいたが、出納部門などは決済などのため、操業休止日にも交代で出勤しなければならないので不満も出たようだ。また、家族や友人などと休日が合わないので困ると言う意見もあった。

これは、大規模事業所の大気汚染対策が進み、さらに2次に亘る石油ショックで製造業の稼働率が落ちた昭和50年代初めまで数年間続いた。

その後、国内での光化学スモッグ対策(他の公害対策も)が進んだため、このような話も聞かなくなったが、今回の大規模な操業日振り替えはそれ以来だろう。

道路照明も節電を

自動車を運転していてよく感じることだが、「トンネル内点灯」の表示があるにもかかわらず点灯しない車がかなりある。特に、トンネル内に自動取締機がないのを良いことに50km/h以上も速度超過をする車に点灯しないものが多い。

点灯していない車は、トンネル内の照明状態や曲がり具合、車の塗色や後続車の状態などによっては接近してきているのが見えないことがある。前が詰まって車線変更をしたい場合に、すぐ後ろに来るまで見えずにひやりとすることもある。「トンネル内点灯」の一番の目的は、前方車に自分の接近を知らせることなのだが、点灯しないドライバーはその点が全く分かっていないのだろう。

点灯しない他の理由として、トンネル内の照明が明るいので、ヘッドライトをつけなくても運転に支障がないと言うこともあるだろう。あるいはこれによる点灯忘れもあるだろう。だからいっそのこと、ヘッドライトを点灯しなければ運転に支障がある程度まで内部照明を落とせば良いと考える。もちろん、日中には渋滞防止や安全のため、出入り口付近の照明を明るくしておく必要はある。しかしそれ以外の部分は、今の2~3割でも十分だ。前方のカーブがどうなっているかが分かる程度でよい。そうすれば電力不足に対応するための節電にもなる。

また、同じことは高速道路などについても言える。市街地を外れると前方の曲がり具合がつかみにくいほど照明がない場所もあるにはあるが、ほとんどの場所ではヘッドライトを点灯しなくても前方の視認に支障がないほど明るい。これも減灯すれば、路線長が長いだけにかなりの節電になるだろう。

この場合の安全対策として、故障した場合には車をきちんと路肩に寄せ、障害警告灯をつけて止めること。あるいは数百メートルおきにある待避ゾーンに止める。乗員はガードレールの外に出て待機することを徹底すればよい。

June 29, 2011

最もエコな車は?

電気自動車やハイブリッド車など、各社が低炭素排出車を競っている。宣伝文でもいろいろなうたい文句が並んでいるが、実際の使用環境での比較になるような情報はほとんどない。

毎日ほぼ一定の距離を走る場合もあれば、時たましか使わない場合もある。電池の再充電可能回数や内部放電による損失、電池の交換費用なども含めて、エコロジーとエコノミーの両面から、それぞれの場合に各タイプの得失がどうなるのか、わかりやすい資料がほしい。

June 28, 2011

近畿は梅雨明け?

この数日、神戸では梅雨が明けたような晴天が続いている。

急に空が高くなり、湿度も下がり始めた。天気図でもオホーツク高気圧が南下して太平洋高気圧に合流しかけている様に見える。

気象庁はまだ慎重に様子を見ているようだが、この数日のうちに梅雨明けの発表がありそうだ。

世界遺産の荒廃

次々と世界遺産が増える一方で、維持が出来ずに荒廃する危機遺産も多いという。特に発掘された遺跡に荒廃が目立つ物が多いのだそうだ。

しかし、これは当然と言うべきかもしれない。街や建造物は人が住み利用することによって維持される。しかし人がいなくなると短時間で荒廃する。これは、現在の住宅も空き家になるとたちまち傷んでみすぼらしくなるのと同じだ。人が住んだり利用したりしていれば、たいした手間や費用をかけなくても傷まないのに不思議なことだ。

この点から見れば、人が住まない遺跡では積極的に費用と人手をかけなければ崩壊していくのは当然だろう。広い遺跡では大変な費用と人手がかかっても致し方ない。

それを避けるには、観光用に公開する部分を限定し、それ以外は埋め戻すことも考えるべきだろう。

June 27, 2011

寒冷化が100年以上続く?

「太陽活動が低調期入り」という記事を書いたが、関連資料を見直しているうちに一つ見落としていたことがあるのに気がついた。

それは、現在の黒点減少や周期の長期化が、太陽からのニュートリノ輻射が少ないことと関連しているとすれば、これが100年以上続く可能性があると言うことだ。

なぜかと言えば、ニュートリノ輻射は太陽中心部の核融合によって発生しているもので、太陽中心部の核融合の活発さを反映しているのだという。そして、太陽中心部で生じた変化が、表面にまで伝わるのに150年かかるのだそうだ。

従って、現在の太陽の変調が中心部の変化の影響が表面に届き始めたからだとすると、これが今後150年以上続く可能性があることになる。言い換えれば、太陽からのニュートリノ輻射が回復してから150年後に、太陽活動が回復すると言うことだ。そしてその間低温が続き、いわゆる小氷期になる可能性がある。

とはいうものの、太陽活動の低下はいくつかの兆候から予想されている段階で、起きていることが確認されたわけではない。また、ニュートリノ輻射が理論からの推定値より大幅に少ないことが、太陽活動の活発さと関連しているという確証もまだない。だから今後気候は低温化するので温暖化は起きない、と言うのは現時点では牽強付会と言うべきだろう。

拮抗する影響が予想される要因が並立するときは、その影響が相殺し合うのか逆に極端に現れるのかが予想しがたい。従って、寒冷化か温暖化かについては、今後20~30年は太陽活動と気候の動向を慎重に見定める必要がある。

参考記事1.NASA MARSHAL SOLOR PHISICS;THE SUNSPOT CYCLE

高齢者はなぜ車道を歩くか

市街地を車で走っていると、歩道があるにもかかわらず高齢者が車道を歩いているのを見かける。運転者の側からは危険で邪魔であるが、高齢者が車道を歩くのには理由があるようだ。

その最大の原因は、歩道には細かな段差が多いことのようだ。車道に較べると、歩道は舗装が雑であったり、敷石が沈んだりして凹凸が多い。また、車の出入り口や横道との交差点など、全てに段差がある。

これが障害者の通行を妨げるとして改修され始めている場所もあるが、足を引きずるようにしてしか歩けない高齢者に関してはあまり考慮されていないようだ。交差路の車道との段差などは、歩道の内側に傾斜をつけるだけで高齢者の歩行を考慮した改修になっていない。これはむしろ歩道内を通行する高齢者にとっての障害になっている。また、歩道駐車を避ける目的と思われるが、車道と歩道の段差はむしろ大きくされている場所が多い。

これに対し、車道にはほとんど段差がなく、足が弱った高齢者にとって歩きやすい。だから、歩道に上がり下りするのがつらい高齢者は、危険を承知でも車道を歩くのだと考える。

車の歩道乗り上げを妨げるのは他の方法を利用し、歩道と車道の段差は小さくすべきだろう。

June 26, 2011

太陽活動が低調期入り

一年ほど前に「太陽が冬眠する?」という記事を書いたことがあるが、最近太陽活動が低調だという報告(ナショナル・ジオグラフィックの記事など)が増えているようだ。

「太陽が冬眠する」では太陽からのニュートリノ輻射の観測結果に基づく「遅くとも150年後には太陽活動が衰える」という説を紹介した。しかし、太陽からのニュートリノ輻射の観測が可能になったのが1990年代後半からなので、これがいつから始まっていたのか分からないという。太陽の現状から考えると、その150年がすでに経過しているのかもしれない。

太陽黒点増減の11年周期は昔からよく知られているが、黒点の多い時期は温暖で少ない時期には寒冷になると言う関係もよく知られている。その観点から過去の黒点数の記録(理科年表などに掲載されている)を見ると、19世紀末から20世紀末にかけては極大期の黒点数がそれ以前に比べて多い。それに伴って温暖化が進んでいるようにも見える。

ただ考古学的な分析に基づいて、現在の温暖化は19世紀以前の気候変動に較べて急激に進んでいると言う報告も多い。だから単純に太陽活動の活発化が原因だと決めつけることは出来ない。また、太陽活動の低下に伴う寒冷化があるとしても、影響が本格化するのは次の黒点周期以降になるだろう。だから、温暖化の進行が止まると予想するのは早計に過ぎる。とりあえずは、温暖化ガスの放出を押さえて様子を見るべきだろう。増やす方は簡単だから。

また温暖化の原因について、研究者や科学評論家はあまりにも原因を単純化しすぎているように見えるし、地球内にばかり原因を絞りすぎているように感じる。単純化は科学の基本的な手法の一つではあるが、気候変動のような複雑な系に関しては、過剰な単純化は判断を誤る事につながる可能性があることに留意すべきだろう。地球内の現象による影響に限るとしても、航空機なとが高空にばらまいている微粒子の影響、産業活動や砂漠化によるエアロゾルの増加、気象・海洋現象の様々な周期など考慮に入れるべき対象は他にも多数ある。

何かにつけて不都合な情報は無視する世の中だが、自分に都合の良い情報だけを捉えて判断するのは間違いの元だ。今は慎重に推移を見定めなければならない。

June 25, 2011

夏本番?

昨日今日とすっかり夏空だ。

蒸し暑いが、神戸市の市街地では海からの風が心地よい。南風なので中国製のスモッグが消え、大阪湾の向こう側の葛城山地上空の夏雲がよく見える。

北上した梅雨前線はまた南下すると予報されているようだが、天気図では西の方から消え始めているようにも見える。雨の降り方も梅雨の末期の様だ。梅雨明けが例年になく早いかもしれない。

水不足にならねば良いが・・・・。電力不足と水不足のダブルパンチではたまらない。

June 21, 2011

貯電システム

原子力発電所の停止による電力不足で、蓄電装置が話題になっているが維持コストが高そうだ。特に2次電池の寿命が短いことと価格の高さが問題だ。

同じ様な電力貯蔵システムとしては、以前から温熱や冷熱を利用するものがある。最近あまり話題にならないが、設備の寿命や長期のランニングコストは、2次電池を用いるシステムと比較してどうなのだろうか?断熱技術も、このようなシステムが話題になった当時よりはるかに進歩しているだろうから。

エネルギーの大量貯蔵としては冷熱・温熱の方が効率が良さそうに思えるのだがどうだろう。最近は短絡的な発想が多いので、電力貯蔵=蓄電池としか考えが及ばないのではないかと気になる。

容積あたりのエネルギー貯蔵量の比較データでもないか探してみよう。

振れるのが良い?振れるのが悪い?

去年話題になったファンが内蔵されて見えない扇風機のCMで、「ファンがないから風速が振れない」からよいと主張している。

しかしこれを聞いて、以前風が一定ではつかれるからf1揺らぎに従って風速を振れさせるのがよいと流行したのを思い出した。

果たして、「振れるのが良い」のか「振れないのが良い」のか。煎じ詰めればどちらでも良いのだろう。

政治の政界も「振れ」を非難したり賛美したりだ。やはり、口実になりさえすればどちらでも良いと言うことか・・・・・。

受け皿が作れない;立ち往生の菅降ろし

「菅でなければ誰でも良い!」と一部メディアがはやし立てた「菅降ろし」が、ここに来て立ち往生気味だ。

その原因は明白。受け皿体制が作れない事にある。

「菅でなければ誰でも良い」のであれば、さっさと誰かをたてればよいと思うのだが、それが進まないのはなぜか?それはこの時期に政権を担当する事への損得勘定だろう。

菅政権化で、復旧がもたつきながらも少しずつ進み始めている。しかし、不満や要望が本格化するのはこれからだ。従って、今政権を担当すれば、目覚ましい成果を上げない限り批判を浴びるのは必至。だから自分はやりたくないから、誰かやってくれと言うわけだ。

自民党の谷垣氏も、連立政権で連帯責任を負いたくないから、あれこれ条件をつけて逃げている。自民党が誰を支持すると言えばすぐに受け皿は作れるはずだが、そうすればその政権の成果に対する共同責任が生じるからだ。つまり受け皿が作れない最大の責任者は、谷垣氏だと言って良いだろう。

自分たちの言いなりにならない菅氏はおろしたい。しかし責任は取りたくない。今の永田町には、そんな意気地がない政治家しかいないらしい。

June 19, 2011

節電に電力を使う矛盾

電気製品の宣伝に節電機能が強調されている。

しかしそれを見ていると矛盾を感じる。

なぜならば、節電のために節電機能の電力を消費するからだ。こまめに自分で操作すればそんな機能は本来不要なのだが。

これも、自分でするのを嫌い、何事も誰かにしてもらわなければできない世相の反映だろうか。

June 13, 2011

今日の写真(2011/06/13)

久しぶりに晴れたので散歩に出かけた。

頭上でペチャクチャと賑やかな鳴き声がしたので見上げると、商店の店先のテントの下からツバメの兄弟が見下ろしていた。

羽もすっかり生えそろって巣立ちはもうすぐに見える。来週には巣は空き家になっているのだろう。

サボタージュ

なにやら「菅氏に成果を上げさせるな!」と言う動きが強まってきた。菅氏が成果を上げると「菅降ろしの正当性」が無くなるとでも言いたげだ。

しかし、復旧や復興計画の着手を遅らせても菅降ろしだというのは、被災者をはじめとする国民に対するサボタージュ(妨害行為)のように思える。だがそれを非難するメディアの論調は鈍い。

政治よりも政策、政策よりも政局、と言うのは、やはり国民の政治意識が三流のためだろうか・・・・・。

June 11, 2011

一流と三流

数日前のサンケイウエブに「一流の国民、三流の政治家」と題する記事が出ていた。

内容は例によって菅氏や民主党を非難するものだが、なぜ政治が三流なのかの根本には記者自身も目を向ける気がないようだった。

なぜ政治が三流なのか?

それは言うまでもなく。「一流」の国民の政治意識が「三流」で、有権者としての責務を果たしていないからだ。それを改めなければ、日本の政治は少しも良くならない。

最悪期は脱した?

「最悪期は脱した。ここまでくれば、後は誰がやってもうまく行く。」永田町の様子を見ていると、議員たちの間にそんな安易な空気が流れているように見える。

しかしそれは全く甘い考えだ。震災発生後三ヶ月を過ぎて、今までは生き延びたことに安心し、当面の不自由は仕方がないと我慢してきた被災者たちが耐えきれなくなり、本当の不満が噴出するのはこれからだ。

政局争いにうつつを抜かしている国会議員たちが、それを予測し直面する覚悟があるように見えない。お気楽すぎる政治屋さんたち。そして、そんな政治家たちがのさばるのを許してきた有権者も反省しなければならないと痛感する。

June 09, 2011

適応能力の差?;2011プロ野球雑感

今年も両リーグ交流戦はパシフィック・リーグ側が優勢らしい。解説を聞いていると、新球(いわゆる飛ばないボール)に各打者が手こずっているためだと言うが、パシフィック・リーグとセントラル・リーグの適応能力の違いが根底にあるように感じる。
これまでセントラル・リーグは派手好みで、打撃もホームランなどの長打重視で来ているように思う。このため、バットもボールも打球が飛びやすい事をメーカーに求め、メーカーも規格の範囲内でそれに答えてきたのではないだろうか。その結果日本の用具が世界基準から外れ、世界的に見れば異端児になっていたように思える。
今回の変更は、ワールドカップやオリンピックで国際基準との差異に手こずった末、国際大会での不利を解消使用とした末だろうが、変化の方向としては好ましい。
今後は、現状の国際標準の用具を詳細に分析した上で、衝突速度を数段階に振って反発係数を規定する、重量分布を規格に定めるなど、国際標準から大きく外れないような管理方法を採用すると良いと考える。また、規格範囲内で偏りを生じないようにすることも重要だ。
さらに、このような管理方法を新規格として日本から提案しても良いのではないだろうか。

June 06, 2011

夏は来ぬ(2011)

ここ数日、山から聞こえる「ホトトギス」の声がにぎやかになって来た。六甲山の山麓から尾根筋にかけては、ちょうど「卯の花(ウツギ)」の白い花も盛りだ。

永田町で国会議員たちが低レベルの争いをしている間にも、季節は進んでゆく。

トンデモ科学者の疑問;人類学編、嫁入り婚の起源

2011/06/02のAFPに「初期人類も、女性が男性に嫁いでいた 米研究」という記事がある。

これは「NATURE」に掲載された記事の引用で、240~170万年前の猿人の歯を調べた結果、雄は生まれた場所に留まり、雌が遠くまで移動していたことが分かったのだそうだ。これは言い換えると、雄は留まって縄張りを守り、雌は近親婚を避ける為遠くの他の群れに移動したとも言える。

生物学的な強さを得るためには、遺伝子プールを大きくして在庫を増やす必要がある。このため群れを作る生物は雄・雌どちらかが群れを離れる場合が多い。雄が移動する例は、「ライオン」、「ニホンザル」など多くが知られているし、雌が移動する例は人間に最も近いと言われる「チンパンジー」や「ボノボ」だそうだ。これが現代人の「嫁入り婚」に似ていると言う。

もっとも、従来雄が群れを支配していると言われた「ライオン」や「ニホンザル」でも、実際に群れを支配しているのは最上位の雌で、ある雄がボスとして振る舞えるかどうかは上位の雌たちに決定権があるのだという報告が増えてきた。

言ってみれば、雌が移動する「猿人」や「チンパンジー」は男系継承社会で、雄が移動する「ライオン」や「ニホンザル」は女系継承社会と終えるかもしれない。これまで、体力的に弱い雌が遠くに移動するのは難しいと言う先入観から女性は移動しないと考えられてきたのかもしれない。しかし、隣の縄張りの群れに移動し、そこに気に染む雄がいなければさらに隣に移動すると言うやり方で遠くへ移動することは可能だろう。

また、これは現代人が頻繁に戦争をする事の原因かもしれない。雌が移動しない種では、何らかの理由で雌が不足した場合雄が他の群れに移動すればよい。しかし雄が移動しない場合は、他の群れの雌に気に入ってもらうか、それがうまくいかなければ他の群れから奪うしかないからだ。

とまあ、勝手な推量を書いてみたが、人類の祖先では雌が移動するのが一般的であったかどうかは、さらに多くの分析例が必要なことは言うまでもない。

付け足せば、現代の日本社会で、優秀な女性が良い仕事と配偶者を求めて遠い外国へ出て行くのも、雌が群れを離れるという習性が人類にあるためかもしれない。

June 05, 2011

大連立のいいわけ探し

結局のところ、退陣要求は大連立のいいわけ探しにすぎないことが露呈し始めている。

菅政権をののしり続けてきたので、内心求めてきた大連立参加の名目がたたない。これが野党の本心であることは以前から明白だったが、とうとうそれが表面に出始めたというわけだ。もっとも、メディアも国民の多くも、この点からは故意に目を背けてきた様だが。

浅ましく見苦しい与野党の幹部たち。そして白々しい報道をするメディアとそれをはやす国民。海外メディアが「被災者を放り出して何をしているのか?」とあきれ果てたコメントを出すのも当然だ。

古事記

一週間ほど前から「古事記」を読み始めている。理由は、神武東征の背景が突然気になり始めたからだが、そのためには「日本書紀」と読み比べてみなければとこちらも買い込んではある。「古事記」を先にしたのは、こちらのほうが短くて読みやすそうだという単純な理由。

現在、「上つ巻」と「中つ巻」をざっと読んだところだが、あちこちにつじつまが合わないところがあるし、東征の背景もほとんど書かれていないので、詳細に読み返す必要がありそうだ。

それにしても、神々や天皇の祖先たちの振る舞いにはあきれるところも多い。特に用便中の女性に忍び寄って性器をついた後レイプしたり、トイレに押し入って用便中の女性をレイプしたり、人妻に横恋慕してレイプしたが、彼女が夫と逃亡すると追っ手をかけて殺すなど、その変質ぶりにあきれる者も少なくない。

また、瞬間湯沸かし器並にキレ易いものも多く、虚偽の報告や風説、伝聞などで逆上して、裏取りをせずに親族や豪族を殺す例も多い。

「国譲り」についても、「天照大神」の言い分に高天原の神々の全てが同意したわけではなさそうなくだりがある。「素戔嗚尊」の子孫が営々と開墾を続けた結果地上が豊かになっていると聞いて、「これは自分の子孫が治めるべきだ」と身勝手な主張で使いを二度出したが、いずれも出雲が気に入って住み着いてしまい役目を果たさなかったなどの記述がある。また、使者の格がだんだん下がっているようで、神々の一部や使者が乗り気でなかった様子が伺える。

それはおくとして、「ヒコ」、「ヒメ」などの表記が何種類もある。「太安万侶」が書いた序を読むと伝承の誤りをただし、表記も統一したとあるので、これは「古事記」以前にその表記が定着していたためなのだろう。違いに意味があるのか、あるとすればどのような理由なのかに興味があるが、これはもう学者の研究課題クラスかもしれない。

いずれにしても、何度か通読して「日本書紀」とも読み比べなければならない。現代語訳だけでなく、原文も読まねばならないので非常に時間がかかる。

「古事記」;岩波文庫版、倉野憲司校注、第79刷(2010年6月4日)

性悪女の陰口話

ジャーナリズムの政権批判のレベルがどんどん下がってきた。この1週間ほどは中身のない難癖ばかりで、性悪女たちの陰口話と変わらない水準だ。

政治屋もメディアもここまで程度が下がって、後ろ向きの話ばかりではどうにもやりきれない。まともな中身がある提言ができる「政治家」や「ジャーナリスト」は今の日本にはいないのだろうか?

BS放送でみる海外メディアの報道も、日本政治全体の程度の低さにほとほとあきれると言うニュアンスが強まっている。

政治屋もメディアも、ここまで馬鹿にされて恥ずかしくはないのか?少しは将来の日本の姿を見据えた論議をしてほしい。猿でもあきれる政局争いはもうたくさんだ。

June 04, 2011

平成永田座猿芝居

かつて権力争いに明け暮れている国会議員たちを表して、「昭和元禄田舎芝居」という言葉があったが、現在の国会はそれよりはるかに劣る猿芝居だ。おまけに大メディアも被災者たちを放り出して、辞任時期論議だけにうつつを抜かしている。あれから長い年月を経て、国会議員やメディアのの知的レベルは下がり続けたようだ。

具体的で建設的な提言もなく、また、具体的な批判もない。また、次を誰に任せればよいのかの提言もない。そんな状態で辞任時期しか話のネタがないと言うことは、逆に言えば誰に任せておいても同じと言うことであり、さらに言えば菅氏に任せていても同じだと言うことになる。

これでは大メディアも現実に対して目を閉ざしているとしか言えない。ジャーナリズムがお猿芝居の共演者となっているのでは全く無責任で情けない。

政治無き菅降ろし

鳩山陣営は「菅氏を力ずくでも引きずり下ろす」のだそうだ。

政治家であれば当然の菅氏の発言を身勝手に解釈して、不信任決議案で「盟友」を裏切り、さらに「ペテン」だと責任を転嫁しようとした上にこの発言。どこまで恥の上塗りを続けるのだろう。

鳩山氏には政治家として必要な政治的見識と知能が無い。その結果、政策もなくただ復讐心だけに凝り固まって、国民の利益など念頭にないと見える。まず最初に退場してもらいたいのは、そんな鳩山氏自身であることを理解させるにはどうすればよいのか・・・・。

それにしても、真っ先に退場してもらいたい政治家の上位に名を連ねる人たち(より具体的に言えば、全政党の著名メンバー)が、被災者を置き去りにして政局争いに狂奔する現状を見ると、解散して総選挙を行うほうが良かったのではないかと思う。

June 02, 2011

大山鳴動して・・・・

大山鳴動してネズミ一匹と言うが、ネズミもでなかったような不信任決議案の結末。

最後の切り札を無駄に切らされた形の自民党だが、まだカードがあるのだろうか?小鳩連合の造反を期待したのかもしれないが、確かな言質を得ずに行動した愚かさが今の自民党の力量を示しているとも言える。

また、例によってすぐに言を翻す鳩山氏。小沢氏も裏切られた思いだろう。

あちこちに亀裂が生じた今回のどたばた劇。自民・民主両党とも傷は深い。

June 01, 2011

不信任決議提出

追い詰められてとうとう不信任案を提出した自民党などの野党陣営。今後の道筋をどう描いているのか?それとも見通しが立たないままに提出せざるを得なくなったのか?

結果として自民党も民主党も分裂の可能性が出てきた。

被災者置き去りで政局ゲームにふける国会議員たち。被災地には迷惑だが、この際総選挙に踏み切ってもらい、政局議員は国会から退場してもらいましょうか。

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