余震と火山
相変わらず余震が続いている。発生する場所も、東日本のほぼ全域と言っても良いほどだ。ただその中でも、直接の余震と考えられる太平洋岸以外に、発生が多い場所があるようだ。
気象庁の地震情報をチェックしていると、特に目立つ場所は秋田県内陸北部、山形県・福島県境、新潟県・長野県境、長野県中西部、山梨県・静岡県境だ。そして遠く離れた熊本県北部でも発生している。これらに共通しているのは従来は地震多発で目立つ場所ではなかったこと、そして著名な火山の近くであることだ。
- 秋田県内陸北部;秋田駒ヶ岳
- 山形県・福島県境;磐梯山
- 新潟県・長野県境;焼岳および黒姫山などの北信五山
- 長野県中西部;御嶽山
- 山梨県・静岡県境;富士山および箱根山
- 熊本県北部;阿蘇山
火山の付近で地震が多発しているからと言っても、噴火の可能性があると言っているわけではない。これらの火山がある場所は、どれも過去の地殻変動の痕跡(構造線)付近、つまり地殻が弱い場所に当たる。つまり、今回の大地震で歪みが拡散し、このような地殻が弱い場所で地震を引き起こすことで、歪みをさらに分散させているのではないかと言うことだ。
その結果、歪みがさらに周辺の構造線に分散して、小さな地震を発生させながら全体としては緩和に向かうのではないか考える。従ってそのような場所では、従来地震がまれだったとしても、直下型の地震に襲われる可能性があると考えておく方が良い。もちろん歪みが分散するにつれて地震の規模は小さくなるので、恐れる必要はないだろうが、慌てふためかないような心構えはしておく方が良い。
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