首相は寝て待て
数日前、ロイターのウエブサイトに「店前で雑魚寝……首相番記者たちに漂う脱力感」という記事が出ていた。
首相に張り付いて取材をする記者達が、首相の会食が終わるのを店の表の通路でゴロ寝をして待っていたというのだ。伝聞記事なので真偽の程は確認できないが、いかにもありそうに見えるのが情けない。
それは、首相番に限らず政治家達の発言についての報道に、いかにも底が浅く内容も十分に理解と確認ができていないと感じるものが多いからだ。故意に真意を歪曲しているとしか思えない記事もあるが、あやふやな内容のものが非常に多い。そのわけがこの記事で理解できるような気がするからだ。
このような無気力で矜恃もない記者達であれば、取材相手の発言に対する集中力が無く、その真意をつかもうとする能力も低いだろう。そうであれば記事があやふやになるのも当然だ。
しかし、首相などの有力な政治家に付くのは政治部記者としてはエリートであり、優秀な若手記者であるはずだ。それがこんな無気力、無体力では各社の報道の質が低下するばかりだ。政治部記者も人材不足なのか。
経営者や政治家はまず体力勝負とはよく言われることだが、報道記者達も体力勝負だ。全般に持久力低下が言われる昨今、採用時に体力テストが必要な時代なのだろう。
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