世論に媚びる構図
高級官僚叩きの世論に媚びて無理な起訴に持ち込むために証拠改ざん事件が起き、検察叩きの世論に媚びて必要以上に強硬な捜査をする。
この10年ほど検察の自立性がどんどん失われ、世論に媚びるようになった気がする。原因はどこにあるのだろうか?
検察や警察の捜査情報の開示をメディアが求め、少しずつ公表される情報からメディアに都合がよいように事件の構図を組み立て、世論がそれで盛り上がる。それによって捜査の方向が縛られる。
メディアが検察と国民感情との乖離をかき立てた結果、そんな状況が起きているように見えるのだ。検察には検察の正義があるはずだ。それの当否は裁判で決まる物で、売り上げ増を狙うメディアが勝手に決める物ではない。
検察は検察の原点に戻って欲しい。法に照らしてどうなのか?それが全てだろう。たとえ国民感情と合わないとしてもだ。
それを斟酌するのは裁判官の義務であるし、乖離の原因となる法を修正するのは国民の義務であって、検察の義務ではない。
だから、検察は世論に媚びてはならない。
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