二大政党制に変化?
日本では二大政党体制である事が先進国のあかしで、多数政党体制は政治的に未熟だからなのだと言われてきた。そして、英国や米国のようになるべきだと米英崇拝者が多い政治評論家は言い、メディアもそう言ってきた。しかし二大政党体制の本家の英国では変化の兆しがあるそうだ。
それは、二大政党以外の勢力が増加する傾向が見られるからだと言う。英国の有権者達が二大政党体制での選択幅の狭さに不満を感じ、もっと幅広い選択の自由を求め始めたという世論調査結果もあるそうだ。
確かに二大政党体制では政党を取り巻く勢力が固定され、両者の間での利権のキャッチボールになりがちだ。その結果、有権者の意識が低い国では政治的腐敗の可能性も高い。また、利害関係勢力が決まっているため、政策も利益誘導型で固定的になるだろう。二大政党体制はそのような欠点を持っていることも認識しておくべきだ。
先進国で行われていることが正しく優れているのだから、それに倣うべきだと主張する学識経験者や評論家は政治に限らず多い。しかしそのような先進国に倣え主義は的外れなことも多い。全世界的に見れば、先進国と言われる国々においても二大政党制は少数派だ。ほとんど英国の流れをくむ国に限られていると言っても良い。頭から二大政党体制がよいと決めつけるのは、やはり誤りだろう。
翻って日本は、二大政党制は始まりもしないうちから崩壊し始めた。再び1.5大政党体制に戻るとしても、日本にとってはその方が良いのかもしれない。
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