超古代の航海者達
ナショナルジオグラフィックの記事によると、エーゲ海のクレタ島で10万年以上昔の旧石器が多数発見されたそうだ。この時代はまだ現生人類が登場する前で、ネアンデルタール人やハイデルベルク人の時代だという。クレタ島はこの時期には一度も陸続きになったことがない。それにもかかわらず、人間が集団で暮らしていたことから、彼らが地中海を航海していたと考えざるを得ないのだそうだ。(古代超文明マニアは、宇宙人が運んだ証拠だと主張するだろうが。)
彼らが使ったものが船なのか筏なのかは、今のところ知るよしもない。しかし、計画性を持って集団で行動する能力があった事は間違いなさそうだ。もしかしたら、古代から伝わる伝説の中には彼らが目撃した事件が含まれているかもしれない。それを聞いた現生人類が、神話として伝えた可能性がないとは言えない。
だとすると、神話や民話の物語にはどれほど古代の事件が語られているのか。そういった観点からそれらの内容について考え直してみることも必要だろう。それはまた、先行人類と現生人類の関わり方や文化的交流を知る手がかりになるかもしれない。
いずれにしても、我々は古代人や先行人類の文化的能力を見下す傾向がある。それは現代文明人の思い上がりによる蔑視が原因なのだが、それも改めるべきだろう。
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