もうごまかしが通る時代ではない
米国国務長官が駐米日本大使を呼びつけて、鳩山首相の発言に抗議したという。最早密約の時代ではないと民主党が宣言した以上それも当然だ。
かつて日米間でいくつもの密約が結ばれていた時代、両国政府は国内向けとして事実と異なる説明を自国側の認識として行うことを互いに黙認しあってきた。米国政府が日本政府とは食い違う公式説明をしても、日本政府はが米国の立場があるでしょうからと言って抗議しなかった例はいくらでもある。米国側も自国向けと異なる日本側の説明に何の反応も示さなかった。これは密約を維持する上で、互いにそうする必要があったからだ。
しかし民主党政権が、密約は結ばない、過去の密約は全て暴露すると宣言した以上、米国としても自国の認識、あるいは事実と異なる日本側の説明を放置するわけにはいかなくなった。だから、鳩山氏の米国務長官が普天間基地移設計画の見直しに同意したかような説明に対して抗議するのは当然だ。
駐在大使を呼びつけて抗議の意志を表明するというのは友好国の間ではきわめて異例で、通常は非友好国に対してしか行われない。従って今回の事態は、米国側が鳩山政権に対する不信感をきわめて厳しい形で表明したと見るべきだ。
もう、国内向けと国外向けの二枚舌が通用する時代ではない事を、政治家達は認識すべきだ。
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