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May 2009

May 29, 2009

無残に刈り込まれた金糸梅

数日ぶりに王子公園(神戸市)に散歩に行って驚いた。先週からぼつぼつ花をつけ始め、この週末あたりから見頃になりそうだった金糸梅の植え込みが、すっかり刈り込まれてしまっていたからだ。

こんな無神経なやり方で植栽の手入れを依頼する公園管理者もだが、依頼されたからと言って、これから花盛りになる金糸梅を刈り込んでしまう造園業者の無神経さにもあきれ果てた。こんなことをする経営者と作業員は、植木職人の心を持ってはいないに違いない。

何かにつけて無神経がまかり通るご時世ではあるが、全く嘆かわしい限りだ。

May 26, 2009

北朝鮮はかまわない方が良い

今の北朝鮮はだだっ子とおなじ。思うようにならないと、暴れたり泣きわめいてわがままを通そうとする。

そんな幼児に対して周囲の大人はどうするだろう。説得しようとしてもできるものではないので、相手にならず放置するのが普通だろう。相手にすれば、味を占めてさらに要求をエスカレートさせてだだをこねるだけだ。たまには張り倒す人もいるかもしれないが・・・。

北朝鮮もこれと同じに、何を言おうと騒ごうと相手にならない方がよいように思える。各種の援助も打ち切り、体制が崩壊するに任せる方がよい。周辺国は北朝鮮の政府が崩壊して数百万の難民があふれ出し、それを救済するのみ巨額の費用がかかるのを恐れている。しかし、このまま援助を続けても結局はそれ以上の費用が必要になるのではないだろうか。北朝鮮民衆の被害を最小限にするためにも、短期間に崩壊させる方が良い。

また、追い詰められた北朝鮮が周辺国に破れかぶれの戦争を仕掛けることを恐れている人もいるだろう。しかし、駐日、駐韓の米軍はそのような時のためにいるのだ。攻撃される前の実効ある偵察能力と、核兵器に対する防衛能力を見せてもらおう。それができないのであれば、日米安保条約は何の意味もない。

May 24, 2009

神戸より;インフルエンザ騒動は収束しつつある様子

携帯電話が故障したため、修理を依頼するため三宮に出かけた。いつものように運動をかねて約4kmの道を歩いて行ったのだが、さすがに少し暑くなってきた。

三宮の人出は意外に多く、通常の平日と休日のちょうど中間ぐらいと言ったところ。街に出る人の数は急速に回復しつつあるようだ。さすがに観光客はごく僅かだが。マスクをかけている人も急減して、店員はともかく通行人では1~2割しかおらず、花粉症の時期より少ないぐらいだった。マスコミに恐怖感を煽られたが、重症者がほとんどいないことから、だんだん冷静になってきたのだろう。私はもちろんマスク無し。そもそも、騒ぎの始めからマスクをかける気はなかった(へそ曲がりなので、暑い時期にマスクなどできるかと)。一般的には、混み合う公共交通機関の車内ではマスクをかけるが、降りるとマスクを外す人が多いのかもしれない。

それにしても、今回の騒動は重症者が多いと予想される鳥インフルエンザの予行演習としては大いに役立った。しかし、失敗した点や予測できていなかった点も多い。検疫の有効性の再検討や、マスコミの報道のありかたなど、詳細に分析して次回までに改善しておくことが大切だろう。製造会社流に言えば、「今回はヒヤリハットで済んだが、大事故につながる可能性があったので、要因分析などのKYを詳細に行って再発防止に努めるべし」、というところだ。

May 22, 2009

新型インフルエンザは隠れ患者が多い?

前の記事でも書いたことだが、今回の新型インフルエンザの感染状況を見ていると、隠れ患者が多そうな気がする。

関東で大阪帰りの患者が多発し始めたのに対して、大阪周辺では高校生以外の患者が少ない。これは患者が少ないのではなく、発熱しても病院へ行かない者が多いのではないかと思わせる。特に今回の新型インフルエンザのように重症にはなりにくいと強調されていると、高熱が出ても医者に行かず自宅で回復を待つ可能性がかなりある。それは新型インフルエンザと判明するとそれが報道されるため、周りから敬遠されてつきあいや仕事に支障が出ることを恐れるからだ。

元々日本では、高熱を押して出勤することがざらにあり、それを本人が自慢したり周囲(特に上司が)がほめることが多い。逆に、熱が出たからと簡単に休むようでは、仕事に対する熱意が薄いとして人事考課の減点対象になったりする。こうした日本の風習が多くの隠れ患者を生み、感染を広げているのではないだろうか。関東でも同じことが始まっている可能性は大いにある。

こうした隠れ患者が通勤や通学に利用する公共交通機関が、新型インフルエンザにとって絶好の感染機会になっているに違いない。それを多少とも減らすには、多少でも発熱を感じたら出勤や登校をひかえ、医師の診察を受けることが重要だ。もっとも、医師が風評被害を恐れて判定検査を回避する可能性はあるが・・・。

結局は空振りだった機内検疫

厳重な検疫体制と言われた今回の機内検疫だったが、結局は空振りに終わった。

これが無駄だったとは言わないが、船で移動に何日もかかった二十世紀前半とは異なり、今は一日以内で大陸間の移動ができてしまう。このような状況では、感染しても発症前に検疫を通過してしまうことがあるのは容易に予想できる。入国後に発症しても症状が軽くて本人も気づかないような場合があるだろうし、発症しても今回のような大騒ぎの中では、それを隠して自宅に閉じこもって回復を待つこともあるだろう。特に今回はパニックを避ける目的で重症になりにくいことが強調されたのでなおさらだ。恐らく今も、新型インフルエンザではないかと思いながらも自宅で回復を待っている者が日本の各地にいるだろう。これがエボラ出血熱のように致死率が高いものであれば、病院に走ることになるだろうが。

結局のところ今回の教訓は、検疫は病気の拡散に効果がないと言うことだ。予想されている強毒性インフルエンザや、まだ未知の致死率が高い伝染病の拡散を防止するためには、薬効範囲が広い治療薬(ウイルス・細菌に対して)を開発し、予防投薬ができるほどの大量に備蓄しておかなくてはならないということだろう。

まだ騒ぎは拡大途上だが、全世界の感染症研究者は今回拡散が防止できなかった原因と、効果が期待できる新たな拡散防止策を研究しなければならない。WHOの現在の防止策は、途上国の都市以外の場所で発生し、初期の拡散が遅い場合しか想定していない。しかし現在では、途上国といえども、主要都市と世界各地とは多数の人が行き来している。このため、途上国であっても、都市部で発生したり既に都市に侵入した段階で発見された場合には現在の対策は効果が期待できない。検疫は効果がないという前提で新しい拡散防止策を立てる必要がある。

May 21, 2009

世襲制限は小泉排除が狙い?

自民・民主とも世襲制限で足並みが揃ってきた。両党とも、次の総選挙では新規世襲候補は公認しないことを検討していると報じられている。

だとすると真っ先にやり玉に挙がるのは小泉氏の次男ということになる。憲法上立候補の禁止はできないので、非公認での立候補はできるが有権者の判断はどうなるのか。地元での小泉人気を考えれば恐らく立候補すれば当選はするだろう。その場合両党は入党を拒絶するのか、それとも勧誘合戦を繰り広げるのか、注目せねばなるまい。

いずれにしても、世襲制限は大物議員とその後援組織の影響力を断ちたい若手幹部の願望でもあるという、いささか生臭い側面もあるようだ。

May 20, 2009

休校なのに部活?

私の住まいは新型インフルエンザ流行地帯のまっただ中にある。当然周辺の学校は全て休校のはずなのだが・・・。

今日も天気がよいのでぶらぶらと散歩に出ると、近所の市立高校に向かう坂道を生徒たちが登ってくるのにであった。校門には大きく休校の掲示が出ているのだが、生徒たちは校門を入っていった。午後の早い時間だったのでどうやら部活に登校してきたものと思われる。校門は開放されているし、高校側も部活を容認しているのだろう。

この高校ではまだ患者の発生は報告されていないが、集団発生した県立高校はすぐ近くで、JRと阪急の同じ駅が両校の最寄り駅であり、通学中に感染する可能性がある。これでは休校による感染拡大の防止は尻抜けになっているのだが、この市立高校の教員たちはどう考えているのだろうか。

近年の日本では、自分たちに都合の悪いことは起こる可能性がないこととして無視してしまう傾向が強い。これもまたその例かもしれないが・・・・・。

May 18, 2009

新型インフルエンザが来た!

神戸市で海外渡航歴のない高校生に新型インフルエンザの疑いが出たという。早速同じ区域(学区)にある小中高と幼稚園の休校が指示された。

折悪しく、神戸市では今日(16日)から市民祭りが開催される予定だった。インフルエンザ発生の疑いが出たため、メイン会場の大パレードと東部地区での地区パレードが中止された。1年間かけて準備してきた参加者や主催関係者は気落ちしているだろうし、人出を当て込んだ露天商や模擬店の損失もかなりな金額になるだろう。祭り関係者にとっては、全くもって最悪のタイミングだ。

それはそれとして、海外からの帰国者が帰国直前に感染し発症前に帰国、発症しても症状が軽いためそれと気づかずにばらまいてしまうケースは予測されてはいた。今回、当該の高校生も当然新型インフルエンザとは思っていなかったはずで、発症までにあちこち動き回っているだろう。大勢の患者が出ることは覚悟せねばなるまい。

現在の日本人には、自分に不都合なことは起こりえないことと無視してしまう傾向が強いため、国内での流行を防ぐことはほぼ不可能だろう。

追記1:この高校に限らず、この周辺の学校の生徒はバス、JR、阪急などの同じ路線を利用して通学しており、朝夕は満員状態なので、同じ路線や駅を利用する周辺の学校にも感染は広がっていると予想できる。また、大阪に向かう通勤客の利用も多い。感染は既に、大阪市の通勤圏内を含めた阪神間で百人単位に広がっているものとして対策を立てなければならない。

追記2:この高校の周辺は市内有数の学校密集地帯だ。近距離に小学校3校、中学2校、市立高校1校の他、私立の高校が3校ある。これらの高校は4校は最寄り駅や通学路が共通で、特に朝のバスはすし詰め状態だ。さらに別のバス乗り継ぎ駅(阪急、JRなど3駅)を共用する大学や高校などが6校もある。また、私立校にはJRや阪神、地下鉄などを利用する長距離通学者も多い。従って、今回の患者が2次あるいは3次の感染者と考えられるだけに、生徒がどこで感染したのかを特定するのは非常に難しいだろう。

-2009/05/16-

追記3:三宮周辺の銀行やコンビニの従業員にも患者が出始めた。三宮は鉄道の5駅、そしてバスの主要路線が集中する神戸市最大のターミナルで、神戸市内そして大阪方面に向かう通学者・通勤者の大半がここで乗り換えるかまたは通過する。今回の感染拡大はここを通る通学者・勤労者から始まった可能性が高い。特にJRとバス路線のいくつかは、朝のラッシュ時には混み合っており、短時間であっても接触密度は航空機とは比較にならないほど高い。

追記4:朝日新聞18日付け朝刊に掲載されている患者の居住地域分布を見ると、JRの神戸線、京都線および学園都市線(東西線を経由して直通運転がある)に集中している。これを見ると、最初の患者はJR神戸線の利用者であった可能性がある。朝の大阪方面行きは東京の中央線ほどではないか、非常に混み合っている。ここでなら、患者の周囲の乗客は簡単に感染するだろう。また、最初の患者が勤労者であれば発熱しても休まないだろう。日本では伝統的に、38~9℃の熱があっても勤務を休まないことが美徳とされるからだ。むしろ、少々の発熱で休むようでは昇進に悪影響があるので、無理をしてでも出勤する人が多い。

-2009/05/18-

May 17, 2009

政治家の法的世襲制限は無意味

国会議員などが選挙区を世襲することが問題になっている。これを禁止するための法律を制定せよとの意見もあるが、これはおそらく簡単に回避されて実効が無いだろう。誰でも簡単に思いつく回避手段が幾つもある。

同一選挙区で子が立候補することを禁止すれば、最も簡単な方法として議員同士が相互に子供を後継指名する相互禅譲が多く行われるだろう。公然と指名するのではなく、互いに他の議員の子供を秘書として預かり、暗黙の内に後継者としてもよい。これまでを禁止するのはおそらく憲法上許容されないだろう。現状の世襲を禁止することだけでも憲法上微妙な問題ではあるのだから。

このほかにも回避手段は幾つも考え出されるだろう。無理矢理に法的規制を行うよりも、その選挙区の有権者の判断にゆだねる方が良い。要は、有権者が後継候補の人物を見て良しとするかどうかどうかの問題だから。

世襲が気に入らないからと自分の選挙区以外に干渉するのは、それこそ有権者の選ぶ権利の侵害でもある。その選挙区の有権者が、たとえ世襲候補であっても他の候補より好ましいとして選ぶのであれば、それは致し方のないことなのだ。

迷信;小沢神話

小沢神話なるものがあるようだ。小沢氏が選挙の指揮を執れば、その力量で必ず勝てるのだそうだ。

しかし、これが言われ始めた時期を思い出してみると、それは前回の参議院選挙の後だったような気がする。国民生活上の問題を顧みずに、ひたすら軍国主義と戦前の統治体制の復活を目指した安倍氏の失政で、自民党への非難が集中した選挙だ。しかしその選挙後、民主党もマスコミも小沢氏の力量で勝ったように彼への賞賛キャンペーンを行った。これは安倍氏への面当てという側面もあったのだが、その結果民主党もマスコミもそれを信じ、国民もそれを信じるようになってしまった。

マスコミも国民も、そして民主党自身も、あの選挙の勝利は小沢氏の力量ではなく、単に安倍氏の失策、言ってみればオウンゴールによるものだったと言うことを冷静に見つめるべきだ。そして小沢氏の党内への影響力は、彼がかき集めてくる灰色の政治資金がなければ活動ができない、民主党の資金力のなさによるものだ。

清廉な党として国民の信を得るには、まず灰色の小沢資金からの脱却が不可欠だ。法律上は問題がないからと言って、道義的に問題がある金に依存していてはいけない。

空疎な美辞麗句

鳩山氏の口から、安倍氏の「美しい国」にも引けをとらない空疎な言葉が語られている。こちらは「友愛の国」だそうだが、「美しい国」同様、なにやら背中がむずむずするような気色の悪さがある。

中身のない人ほど美辞麗句をを並べて人の気を引こうとするものだ。そんな政治はもう過去のものにしてほしいのだが。

May 16, 2009

何も変えることができなかった民主党代表選挙

民主党代表選挙は鳩山氏の圧勝で終わった。小沢氏から供給される資金無しでは政治活動が続けられない、小沢チルドレンが多数いることから予想されたとおりの結果だ。特に小沢チルドレンが多い参議院は次の総選挙には関係がなく、自分たちの改選は5年先になるため、自らの保身のためには小沢氏を支持する方が得策だと考えたろう。

しかし、小沢-鳩山ラインが、鳩山-小沢ラインと名前を変えただけで中身の金権体質は何も変わらない。これではやはり、遅疑の選挙で民主党には投票できない。反小沢で増える自民党への票がどれくらいになるのだろうか?

May 14, 2009

日本人と米国人

景気が悪くなると、

日本人は割安な輸入品を買う。

米国人は割高でも自国製品を買う。

政治改革で我々が手にした物は、似たもの同士の体面争いでしかない

マスコミがこぞってはやし立ててきた政治改革で、我々はいったい何を手に入れたのだろうか。

何度も繰り返された政党再編で、残ったものは自由民主党と民主党だ。これはマスコミが先進国の民主主義体制として賛美した2大政党制に見える。しかし民主党の実態は自民党もどきで、どちらが狐でどちらが狸かと言うような状態だ。いやむしろ、どちらも多少毛色が違う狐という方が良い。そしてその結果、政策選択の自由度が失われたのではないだろうか。

かつて、自民党と社会党が1.5大政党で対立していた時代、自民党は社会党の主張を取り入れたり先取りしたりしてかなり柔軟に政策立案を行っていた。しかし今、自民党と民主党の双方ともに政策が硬直化し、国民の要求に迅速に応えるという点では明らかに劣化している。これは、両党とも中身に実質的な差がないにもかかわらず無理に独自性を出そうとするあまり、相手の主張に柔軟に対応することができないからだ。

政治改革で我々が手に入れたものは、結局のところ、実質的に差異がない2大政党の不毛な体面争いでしかない。そして、有権者の選択の自由も失われた。どちらを選んでも変わらないのでは、選択をすることにならないからだ。

May 13, 2009

懲りない人々

鴻池官房副長官が公費で不倫旅行していたと報じられて辞任した。

以前から何かと問題の多い人だが、本人もさることながらこの人を当選させ続けた選挙区の有権者も懲りない人々だ。このような人を当選させることは自分たちの恥とは考えないのだろうか。

それよりも利権の魅力や人縁・地縁で投票せざるを得ないと言うことか。どちらにしても有権者のプライドのなさが原因だ。

May 12, 2009

橋下知事が、小沢氏辞任を「渾身の適時打」と評価

橋下氏もボケ発言の多い人だが、これもまたこの人を代表するボケになりそうだ。

どうひいき目に見ても、9回裏のノーアウト二塁からダブルプレーで同点のチャンスがつぶれた後のシングルヒットにしか見えないのだが。

May 11, 2009

遅きに失した小沢氏の辞任

余りにも遅きに失したが、小沢氏が民主党代表を辞する意思を表明した。民主党支持の低下、麻生政権支持の急回復、そして何よりも不得手な党首討論、これらに追い詰められた末の辞任だ。しかしこの遅すぎた辞任が、民主党の党勢回復につながるかどうかは大いに疑問だ。

何よりも、小沢氏自身の政治資金問題に対する姿勢が全く変わっていないことが大きい。国民が求めた説明責任とは、煎じ詰めれば謝罪と反省だ。しかし、辞任表面のコメントでは相変わらず、違法行為はしていない、私は悪くないとの主張がされている。これは民主党の党勢回復の足を大きく引っ張るだろう。

また、そんな小沢氏を切ることができなかった民主党員たちの軟弱さも、国民の民主党に対する信頼と期待を大きく減退させた。

党代表として党資金を自由にできなくなった小沢氏の支配力はいくらか低下するだろうが、小沢氏個人の資金に依存する者が多い民主党に対しては、小沢氏は相変わらず影響力を保持するだろう。小沢氏には、選挙に勝ってから資金力煮物を言わせて党首に復帰、というもくろみがあるかもしれない。しかしそうなれば、民主党に対する国民の信頼は決定的に失われ、民主党は弱小政党になり、再び1.5大政党の時代の再現となりかねない。

また、小沢氏の辞任によって鳩山・菅・岡田・前原戦争が再び表面化すれば、これもまた国民の嫌気を呼び民主党への指示を低下させるだろう。民主党にとって何よりも重要なことは、これらの党幹部が自覚を持ち協調・連携して党運営を行うことだ。

May 09, 2009

退化する日本の政治(魔女狩りの時代)

政治的後進国では政権が交代すると、取り巻きの利権集団も交代し、自分たちを正当化するため前政権の正当性を否定するキャンペーンが行われる。また、特定のグループを悪役に仕立て、マスメディアを動員してたたき、一般民衆の不満のはけ口とする。最近の日本の地方首長の手法やそれに迎合するマスメディアの態度を見ると、日本がそのような政治的後進国に退化してきているような気がする。

立場の弱いものを悪役に仕立て、それを攻撃することで庶民の不満のはけ口にすることは古くから行われてきた。中世から近代までのキリスト教社会で行われた魔女狩りはその典型だ。教会や権力者による社会的抑圧で不満を鬱積させた者が、立場の弱い者や気に入らぬ者を魔女だと告発し、拷問にかけ弱り苦しむ様を見、最後は火にあぶられて苦しむ様を見てカタルシスを得る。教会や権力者はそれを社会的不満のはけ口として利用した。そしてそれに迎合する者たちを便利な道具として保護し奨励した。それが魔女狩りの実態だ。政治的後進国では、前任の権力者が魔女に仕立て上げられ、新任の権力者に迎合しようとする者はその尻馬に乗ってあおり立てる。

今の日本の政治家たちやマスメディアは、そんな魔女狩りと同じことをしているように見える。

May 07, 2009

21世紀版マーフィーの法則への追加(2)

経済編;

売り時には売るものが無く、買い時には先立つものがない。

補足1;
故に庶民は儲けることができず、両方を持つ富者は容易に儲けることができる。

補足2;
故に、市場原理主義とは富者がより容易に儲けることができる体制である。

補足3;
故に資本主義社会では、富は最も富む者のもとに集まる。

補足4;
資本論に同じような内容があるかもしれない。斜め読みしかしなかったので記憶がないが。

May 05, 2009

発熱者に対する診療拒否

新型インフルエンザに対する恐怖のあまり、発熱者に対する無差別の診療拒否が横行しているそうだ。新型インフルエンザ患者を診療した場合の不評被害(客足が遠のくこと)を恐れてのことだろうが、病院経営者たちのモラル欠如ぶりもここに極まれりという感がある。

病むものを治療するのは病院の社会に対する義務であり責任でもある。経営効率化のみを追い求める病院経営では採算が最優先となり、それが放擲されているのだ。これも市場原理至上主義の小泉・竹中改革による弊害だろう。効率化の陰で捨て去られる多くの道徳観と蔓延する利己主義の例とも言える。儒教を復活せよとは言わないが、昭和中期以前の庶民が共有していた、思いやりの心が跡形もなく失われてしまったことを嘆くばかりだ。

封建制ではないので「忠」は不要かもしれない。しかし社会という集団の中で生きる以上、「仁」「義」「礼」「知」「信」そして「孝」は基本的な心のあり方として必要だろう。診療拒否を行う病院経営者(経営者が医師ではないことが多くなった今、あえて医師とは言わない)たちには、これらの内の幾つもが欠如している。そのような者たちを欠陥人間とは言わないのだろうか。

政治家の世襲問題

政治家の世襲禁止が議論されている。親や親族と同じ選挙区以外からの立候補を容認すれば、法規制しても憲法違反とまでは言えないだろうというのが私の意見だ。しかし法規制以前に、これは世襲を許している選挙区の、有権者の意識の問題だ。

世襲それ自体は特段の問題は無いと私は考える。問題は政治家の世襲により取り巻きが固定化され、取り巻きが得ている利権もまた世襲化される点だ。これが政治家とその取り巻きを特権階級化し、そこに入り込もうとする者たちとそれを阻止しようとする者たちの暗闘を生み、種々の政治的不正や汚職の元の一つとなっている。

そのようなことを許すか許さないかは、ひとえに有権者の意識の問題であり、それは法規制以前の問題であろう。また、下手な法規制は世襲政治家の選挙区を順送りするなど各種の抜け道を生み、それに伴う権利調整で政党幹部の権力拡大、ボス化を推進するだろう。

政治家の世襲の法的規制はしない方が良い。それよりも、世襲に伴う弊害を有権者に周知させることのほうが重要だ。さらに、世襲かどうかよりも、政治家本人の人格・人品を見極める目を、有権者は持たなくてはいけない。

追加;世襲出馬する候補者を、「毛並みの良さが魅力」などと持ち上げて人気をあおっていた大衆紙などのマスメディア、そしてそれに乗って「毛並みの良い」候補者に投票していた有権者たち。それらがこぞって非難の声を上げ始めた。自己判断能力が無く、格付けなど他人の評価に頼ることしかできない無責任な大衆文化の時代だ。

クイズ;そでふりあうもたしょうのえん

                条件1  条件2
袖触り合うも他生の縁    正    誤

袖振り合うも多少の縁    誤    正

さて、条件1と2とはそれぞれなんでしょう?

May 04, 2009

政府による感染症感染者の行動監視の研究(1984年の恐怖?)

数日前の報道に、新規感染症の感染者に近づくと携帯電話にメールで警告を送るサービスを検討するという記事があった。これは新規感染症の拡大防止に名を借りた、政府による個人行動監視システム構築の検討というべきだ。

G.オーウェルの小説に「1984年」というものがある。これは「ビッグブラザー」という独裁者に支配されている世界で、主人公「ウインストン.スミス」が悲惨な目に会う話だ。この世界では民衆の全てが、どこにいて何をしているかを電子装置で監視されており、「ビッグブラザー」が反体制的行動があったと判断すると、矯正教育のための収容所に入れられてしまう。上記のシステムはそのような世界への第一歩といえるのだ。

なぜかと言えば、そもそも感染者は病院で診察を受けることで発見され、感染の疑いがあれば直ちに隔離される。つまり、感染者は病院の隔離病棟と決まっており位置を検索する必要はないし、その位置を一般人にメールで通報する必要もない。また、感染者が退院するのは完治が確認されてからだからそれを追跡する必要もない。また、既に完治し他者を感染させる可能性のない者の行動を一般人に通報するのは重大な人権侵害である。

サービスそのものは、GPS付きの携帯電話を利用すれば技術的には可能であろう。しかしそのようなシステムは、政府による個人行動の監視に直ちに利用できることを見過ごしてはいけない。各人の位置だけでなく、会話の内容まで携帯電話で盗聴監視して、その時の政権に反対する行動や発言があるかどうかを監視することは、設備費用を別にすれば大して難しいことではない。既に実用化の段階に到達している音声入力技術を利用すれば、会話の内容をコンピューターで分析して監視することは十分可能になっているのだから。

May 02, 2009

トヨタ凋落の始まり?

トヨタの米国での販売台数が急降下を続けている。アメリカのバブルに乗って大排気量化・高価格化路線を突き進んできたトヨタの経営戦略が齟齬を来したとも言えるだろう。

不況下の米国人が愛国心を発揮して「バイアメリカン」に走っている影響もあるだろう。しかし、大型高価格車の代表である「メルセデス・ベンツ」に対抗しようと、まねをした車を作り立ち上げた「レクサス」ブランドだが没個性な車作りが早くも飽きられているという面もありそうだ。

「レクサス」ブランドの車は、著名高級車のデザインを混ぜ合わせたとしか思えない個性のない、また格調もないもので、トヨタ以外のどのメーカーのものだと言っても通る。その結果、車を愛するのではなく車が高価格であることを愛する人に主に受け入れられている。

一方、「トヨタ」ブランドでも没個性な車が増えている。しかし、「クラウン」のみは大排気量化しすぎてはいるがまだ「トヨタ」らしい格調を留めている。今後は、「トヨタ」の伝統的なデザインに立ち戻り、コンパクトで格調のある車を作ってほしい。そうでなければ、トヨタもまた米国車メーカーと同じ道をたどるだろう。

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