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May 04, 2009

政府による感染症感染者の行動監視の研究(1984年の恐怖?)

数日前の報道に、新規感染症の感染者に近づくと携帯電話にメールで警告を送るサービスを検討するという記事があった。これは新規感染症の拡大防止に名を借りた、政府による個人行動監視システム構築の検討というべきだ。

G.オーウェルの小説に「1984年」というものがある。これは「ビッグブラザー」という独裁者に支配されている世界で、主人公「ウインストン.スミス」が悲惨な目に会う話だ。この世界では民衆の全てが、どこにいて何をしているかを電子装置で監視されており、「ビッグブラザー」が反体制的行動があったと判断すると、矯正教育のための収容所に入れられてしまう。上記のシステムはそのような世界への第一歩といえるのだ。

なぜかと言えば、そもそも感染者は病院で診察を受けることで発見され、感染の疑いがあれば直ちに隔離される。つまり、感染者は病院の隔離病棟と決まっており位置を検索する必要はないし、その位置を一般人にメールで通報する必要もない。また、感染者が退院するのは完治が確認されてからだからそれを追跡する必要もない。また、既に完治し他者を感染させる可能性のない者の行動を一般人に通報するのは重大な人権侵害である。

サービスそのものは、GPS付きの携帯電話を利用すれば技術的には可能であろう。しかしそのようなシステムは、政府による個人行動の監視に直ちに利用できることを見過ごしてはいけない。各人の位置だけでなく、会話の内容まで携帯電話で盗聴監視して、その時の政権に反対する行動や発言があるかどうかを監視することは、設備費用を別にすれば大して難しいことではない。既に実用化の段階に到達している音声入力技術を利用すれば、会話の内容をコンピューターで分析して監視することは十分可能になっているのだから。

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