関空振興策はユーザー指向が必要
橋下大阪府知事は、相も変わらず伊丹空港の利便性を低下させる方向でしか関西空港振興を考えることができないようだ。しかしそのような振興策は大阪の経済的地盤低下を促進することにしかならないだろう。
近年、大阪市の経済的重心は北に移動し続けている。かつては北浜から心斎橋にかけてであったのが、今や梅田北浜間に移りつつある。これはさらに進み、将来は梅田と新大阪の間に移る可能性すらある。
なぜ北に移動するのか、それは新幹線と伊丹空港との両方を利用できる利便性にある。もし、伊丹空港の利便性が失われれば、多くの企業は大阪立地を嫌いますます東京への移転を進めるだろう。
関西空港振興を狙って大阪の地盤沈下を招くのでは本末転倒である。関西空港の振興を図るのであれば、利用者にとっての利便性を高める方法で考えるべきである。それを放置して強制的に利用させようとしても、かえって大阪の地盤沈下という悪い結果を招くだけだ。空港橋の無料化や貨物取り扱いの迅速化など、まずやるべき事はいくらでもある。
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