忍び寄る社会混乱の時代
火山の地下にマグマが蓄積するように、あるいは断層にひずみが蓄積するように、日本社会の底で不安と不満がたまり始めている。これは次第に温度を高め、やがては噴出することになるだろう。それが安全弁を吹き飛ばす程度ですむのか、それとも容器そのものを破壊することになるのか、全く予断を許さない。
これらのひずみの多くは、改革開放・市場原理化によってもたらされた物だ。その点において小泉内閣とそれを褒めそやしたマスコミの責任は大きい。小泉氏は「変えさえすれば良い」、「変えることによって生じる問題の解決は後継者がなすべき事」として、変えることによって生じる問題には関心を示さず放置した。それが現在の混乱の本になっている。
一方でそれを修正すべき国会には、国民に対する責務の自覚が無く、虚栄心と自己の利得を追い求める者ばかりで、自民も民主も党利党略に明け暮れている。このままでは既存政党離れが進み、欧州に見られるような過激な極右や極左の政党の台頭を招く可能性がある。しかし、マスコミも政治評論家もその危険性は無視しているようだ。
しかし、労働争議が大規模化し、やがては暴動化する危険性は歴然として存在する。今のうちに、非正規労働者の処遇改善や社会保障や医療崩壊対策などの、社会不安に対する有効な改善策を立て実行しなければ、日本社会は混乱の時代を迎える可能性がある事を認識すべきだ。
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