メイド・イン・ジャパンとメイド・イン・チャイナ
かつて1950年代から60年代にかけて、メイド・イン・ジャパンは品質不良の代名詞だった。その時代、日本製品は「安かろう、悪かろう」の代表といわれたものだ。就職して間もない頃、1950年代にまかり通ったとんでもない品質の商品やごまかし商品の事を、先輩から笑い話としてきかされたものだ。
日本製品の品質が向上し、高品質の代表として世界的に認められるには、1970年代末までの長い努力が必要だった。それは、日本政府が行った輸出品品質検査と、ねばり強い「ZD運動」や「QC活動」の末にやっと勝ち得た物だ。しかし今、国内では再びごまかし商品がまかり通るようになってきた。これが日本製品の品質への信頼を失わせることになるのではないかと心配だ。経営者たちは自社の商品にプライドを持って、経営に当たってもらいたいものだ。
これに対し、今の中国ではひどい品質のものやごまかし商品が蔓延している。これはちょうど日本の1950年代末の状況と似通っている。かつて日本がそうしたように、中国政府が率先して品質向上に取り組まない限り、中国製品は国内外から排斥される危険がある。国内向けと輸出向けを問わず、政府機関による厳しい品質検査を行うべきだ。品質に対する信頼を勝ち得るには、10年あるいは20年といった長い時間がかかるだろう。しかしそれに、粘り強く取り組まない限り希望はない。
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