名残のセミ
毎年、8月20日をすぎると、やかましかったクマゼミは静かになり、ツクツクボウシの天下になるのだが、今年は少し様子が違う。というのは、クマゼミが減るにつれ、今年はミンミンゼミの声がよく聞こえるのだ。
神戸ではもともと、クマゼミは市街地に、ミンミンゼミは山中にと住み分けているのだが、今年はミンミンゼミが山から下りてきているようなのだ。クマゼミが市街地に集中するのは、楠、欅などクマゼミが好む樹種が市街地に限られているからだ。これらの樹種がほとんどない山中にはクマゼミは全くいない。このことは、市街地から一歩山中にはいるとすぐに確認できる。
クマゼミとミンミンゼミの挟み撃ちにあって、一番被害を受けているのはアブラゼミだろう。市街地でも山中でも圧倒されている。これに対して、ツクツクボウシは好む樹種が違う(サルスベリのように樹皮が滑らかな木に多い)のであまり被害を受けていないようだ。
それはそうと、今年はヒグラシの声を全く聞かないのはどうしてだろうか。
補足;樹種の好みが極端なのはハルゼミとその仲間だ。松林以外ではほとんど声を聞くことができない。神戸では、森林植物園の松林で毎年盛んに鳴いている。また、海岸の防風林でもよく声を聞く。
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