地震による大土石流
今回の岩手・宮城内陸大地震で発生した大土石流を見て、24年前の長野県西部大地震を思い出した。
このときは、長野県王滝村で起きた地震によって、御嶽山の8合目付近で発生した土石流が数kmを駆け下り、その途中の谷間にあった温泉旅館を巻き込んで消滅させた。今回も大土石流が川沿いにあった温泉旅館を巻き込んでいる点が共通している。
両地震とも火山の山麓で発生していることと、元々軟弱で不安定な山体が崩落していることが共通している。また、長野県西部大地震は大雨の直後、今回は雪解け期で地層中の水分が多く流動化しやすかった事でも共通している。
日本は山地が多く、面積で言えば山間僻地の方が大部分を占める。また火山や火山灰地が多く、地質が不安定な場所が多い。さらに、その上に道路などを建設する際に、削ったり埋め立てたりすることによって不安定さを増大させている。
従って、内陸型地震によって大規模な崩壊が発生して孤立する地域ができるのは避けられない。山間地では地震によって孤立することがあるという前提で、都会地より長期間自活するための備えをしておく必要があるだろう。
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