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May 20, 2008

医療経費のコストダウンはできないのか

と言っても、現在行われているような弱者・高齢者切り捨てによる医療費節減のことではない。

現代の医療技術の進歩はめざましいが、皮肉なことにこれが医療費を押し上げている。なぜならば、ありきたりの病気で死ぬ人が少なくなってくると、それまで見過ごされてきた難病にかかる人が相対的に増加し、それを治療する高度な医療技術が必要になる。そして、新しい高度な医療技術は高額の費用がかかるようになりがちだ。

例えば、厚労省は癌で死ぬ人の数を減らそうとしている。それはそれでよいのだが、人はいずれ必ず死ぬものだから、それらの人は癌以外の何かで死ぬことになる。その死因は既知あるいは未治の難病かも知れないし、いわゆる老衰死かも知れない。そしてそのいずれもが高額の医療費や介護費を要求するだろう。

つまり、医療技術の進歩は必然的に医療費を増大させるのだ。そして、弱者を切り捨てずに医療費の増大を少しでも抑制しようとすれば、医療要素の単価をいかに下げるのかと言うことが重要になる。

医療や介護従事者の労働条件を悪化させずにそれを実現するには、医療行為に使用される薬品、資材、設備の価格を引き下げなければならない。そのためには、それらの開発経費、製造管理経費、流通保管経費などの削減が必要だ。そしてそれを、安全性を犠牲にせずに実現する努力を継続的に行わなければならない。

そしてそれは、技術的な創意工夫によるだけでなく、制度的にも創意工夫を行わなければ実現できない。厚労省をはじめとする関係者に、これらについて真剣に考えてもらいたいものだ。

提案その1;保険外診療に適用する場合の治験を軽減する。
これは開発期間を短縮し、開発費を低減することに繋がる。金持ちだけが最新医療を受けられることになるとの意見もあるだろ。しかし別の見方をすれば、高額の医療負担とリスクを取っても最新医療を受けたいという金持ちにモルモットになってもらうともいえる。一定期間適切な監視の下で保険外診療を続けた後、十分な安全性が確認されれば保険適用対象とすればよい。これは薬品や機材の欠陥による医療事故を減少させる役にも立つだろう。
-----2008/05/20

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