再生医療の急速な進歩
再生医療に関する大きな成果がまた一つあげられた。
それは、足の筋肉から採った細胞を培養して心臓に貼り付けることで、拡張性心筋症が治療できたと言うことだ。心臓移植しか治療法がないといわれたこの病気が、自己移植で治療できるようになれば長期間提供者が死ぬのを希求しなくても済む。
現在の移植治療には、一人の命を救うために一人が死ななければならないという不道徳性(注1)がある。このような再生医療がさらに進歩し、死者からの移植が不要になることを望む。
(注1)死体臓器移植において、ドナーが現れることを望むと言うことは誰かが死ぬことを望むと言うことだ。私はそれを不道徳と考える。私は望む方にも、望まれる方にもなりたくない。
(注2)今年はほかにもいくつかの成果があったが、中でも脳梗塞による機能麻痺が骨髄幹細胞の自己移植で治療できたという報告はすばらしい。今回の心臓病の治療もそうだが、万能細胞を使わなくても再生できる部分があると言うことが次第に見えてきている。万能細胞だけでなく、この方向の研究もどんどん進めてほしい。
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