NOVAの破綻
これもまた、成長中毒に陥ったワンマン経営者の失敗例といえるだろう。
創業後まもなく急成長を味わった経営者の中には、成長をもてはやされた結果、成長が鈍って賞賛されなくなることに対する不安を持つものが出てくる。私はこの状態を成長中毒と呼んでいる。
その不安から逃れるため、彼らは無理をしてでも成長を追い続ける。その結果次第に資金繰りに余裕がなくなり、些細なことから行き詰まりやすくなる。最近の急成長企業の破綻例をみると、ほとんどがこのパターンだ。
売り上げ1億の企業を10億に成長させるのと、10億の企業を100億に成長させるのでは経営に求められるものが異なってくる。10億の企業と100億の企業、さらに言えば1000億の企業では、資金も人も運用法が違うのだ。その違いに気づかずに同じ手法で成長を求めると綻びが生じる。
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