劣化ウランの活用を
原油を始め諸原料の値上がりが続いている。現状は、以前指摘したように値上がりがさらに値上がりを加速する状態だ。これを断ち切ろうとすれば、強引に投機ファンドを破綻させるしかない。しかし実際には、金融不安をおそれる各国中央銀行が市場に資金を注入することで投機ファンドの資金入手を容易にし、値上がりをさらに加速させている。
現実に投機ファンドをつぶせないとすれば、投機以外の値上がり圧力を緩和するしかない。その一つはエネルギー消費を減らすことだが、もう一つ石油以外のエネルギー源を増やすことがあげられる。ただ、現時点では核融合実用化のめどが立たず、他のエネルギー源も孤立した小さな消費地にしか対応しきれない。
そこで目をつけるべきは、今は放射性廃棄物でしかない劣化ウランを活用することだ。その方法としては、濃縮ウランを使用する原子炉で発生するプルトニウムを使って、プルサーマル方式や高速増殖炉方式でプルトニウムを生産することだ。うまく調整すれば、プルトニウムの生産と消費をバランスさせながら劣化ウランを活用できるだろう。
もちろん天然ウランや低濃縮ウランも利用できるわけだが、こうして劣化ウランを活用すれば放射性ウランの枯渇を遅らせることができるし、放射性廃棄物の総量も押さえることができるはずだ。
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